石場だての家 基礎と木組み

梓工務店では、木と土壁で造る家がいい家だと思い、新築から再生、移築と石場建ての伝統構法の家を建てています。

木だから、土壁だから、自然素材だから心地いい❗という訳ではなく、家も人と同じで気持ちよく呼吸が出来ているかで、心地よさがすべて決まります。

湿気が多く呼吸出来ない、人が住んでない…など気持ちよく呼吸出来てない部分は、カビや白蟻、古いお家の床下で、キノコがはえてるお家もありました。

日本は、地震の多い国です。様々な耐震補強や耐震工法が開発されている中、伝統構法の職人技術を残せる家づくりは、厳しいことが色々あります。その中でも大きくは3つ。一つ目は、地震の度に倒壊した木造住宅ばかりが報道されること、二つ目は地震の度に厳しくなる建築基準法、三つ目は大工さんだけでなく、左官、建具、屋根、畳…と次世代の職人さんが減少しています…

石場建ての伝統構法の建物は、基礎となる石と柱脚、木と木が組合わさる部分などが地震で揺れたときに、ギシギシと歪んだりめり込んだり歪んだりします。そうすることで建物に伝わる地震の力を減衰していく仕組みを持っています。それが、どこまで減衰できて耐えられるかが、その建物の強さになります。

地震の種類や地盤の固さに寄っても、不得意な揺れの時があります。

この、地盤と建物の特性で、地震に耐えるか耐えれないかが決まります。

それを検討するために、『限界耐力計算』という構造計算を使います。この計算は、木造でも法律的にも認められており、2階建てでも建てる事が出来る構造計算です。工務店ではありますが、設計も構造計算も施工も全て自社で行っています。適合判定機関が出来てから、沢山の方々にお世話になり、数々の2階建ての石場建ての建物を建てることが出来ています。私達は、こうして地盤と木組みと構造設計すべてを含んで設計した建物を、伝統工法ではなく、伝統構法とよんでいます。

これからも、石場建て伝統構法の家を建て、実績を積み重ねていきたいと思います。

とはいっても、一番は日々の暮らし。

長く暮らせる建物は、お祖父さんお祖母さん、お父さんお母さん、子供や孫、ひ孫…と色んな世代が暮らすことになります。昔は、茅葺きや土壁の竹小舞など、近所の方々が集まって作っていました。お祭りや運動会や溝掃除など色々な方と集まり会話していました。おうちの中でも、色んな世代が協力して生活したり、山や川で山菜や魚をとりにいったりする中で知識や知恵を知り、幅広い会話もしていました。

そんな暮らしが、伝統構法石場建ての家づくりにつながる。土も木も呼吸するから、家も人も心地よく安心安全に長く愉しく暮らして行けるのだと思います。

基礎となる石の上に伝統構法の軸組が組まれていきます。6寸以上の柱が2階の桁まであり、足固め、胴梁がそれぞれの柱を繋いでいます。

建前が始まりました。

昔は人力だけでしたが、今はレッカーがあるので、ワンスパンごとに組み上げることが出来ます!

石場建ての家の石の基礎を施工しています。自然石を使う場合は、石の天端をある程度揃えた後、ビシャン仕上げをしていきます。

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マンションや商店街が建ち並ぶなかに、木組みの石場だての家を建てることが出来ました。お施主さまが選ばれたステンドガラスを入れ込んだこだわりの引戸。土壁と木からの香りが、心落ち着く感じです。土壁や木は呼吸をしています。隙間があいたり割れたり、膨れたりもありますが、生きている証拠だと思います。この心地いい環境をつくってくれてることに感謝したくなります。